2014.05.09

お早う御座います。SIAの佐々木です。ゴールデンウィークも過ぎ国際戦略は進んでいますか?上記三題について情報提供です。その前に5月10,17,18日公開講座、11日朝日日曜版広告紹介です。

第880回SIA国際フォーラム 英語講演
5月10日13時ー15時半 参加費 2千円
インドネシア:近代化と伝統文化の多様性
講演者 Yuniar Aristia

第881回SIA国際フォーラム 5月17日13時-14時半:会費2千円
小保方論文の内容と今後 講演者 佐々木 賢治


SIA方式式英語学習法講演会第二回
5月17日15-16時半 会費2千円

英語初心者対象説明会,18日10時―:各国言語、企業研修も対応

上級英語受講生募集中:
Game Theory:ゲーム理論 講師 Ben Huffman

原書読解:The Little Ice Age、君主論、20世紀の歴史、JFK
各国言語、翻訳・通訳講座生・インターン生募集中

SIAアジア経営セミナー5月17日18時- 会費3千円
ベトナムビジネスとベトナム人気質 
レエさん 愛工大大学院博士課程学生
元ベトナム日系企業翻訳・通訳担当 


1.南予、宇和島:「宇和島の鯛めし」
私の出身地は愛媛県北宇和郡鬼北町。いわゆる南予といわれる地域の山間部。その南予の中核都市が宇和島市。しかし、その宇和島も現状は地方都市の例に漏れず、商店街はシャッター通り。このため地元宇和島市、宇和島市長の熱意に応えてSIAも「うわじま応援隊」の一員として微力ながら応援しています。今朝ある全国コンビニチェーンの電子メール告知広告に「宇和島の鯛めし」が掲載されていました。

SIAが直接関わったり、直接調べたり食べたりして確認していないものはSIAのモラルとして推奨はできませんので、そのコンビニ名称は省略しますが、その文言は以下の通りでした。ご参考に願います。
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愛媛のうまい!「宇和島鯛めし」数量限定発売!
宇和海で育った真鯛を炊き込み、ご飯にたっぷりと混ぜ込んだ、風味豊かな鯛めしです。口の中いっぱいに広がる鯛の風味と、アクセントに添えた茎わさびが相性抜群です。
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2.南アフリカ:ネルソン・マンデラ釈放の真実 "Plot For Peace"
SIAではネルソン・マンデラ氏の伝記(The Mandelas)を世界のリーダー伝記英語原書読解シリーズの一貫として教えて来ました。そのマンデラ氏の釈放に至るドキュメンタリーが明日5月10日より名演小劇場(052-931-1701)で上映されます。

この映画を一ヵ月半前3月28日の試写会で実際に見ましたが中々の内容です。関心のある方は是非ご覧下さい。一部の新聞もこの映画評を掲載済みです。映画の日本語訳についてはコメントを控えるとして、タイトルは英語の原題"Plot For Peace"の方が私は作品を表す良い表題だと思いますが、一般日本の読者や知識人には英語や世界常識に対する情報の偏りがあり、上記の日本語表題がマーケティング上生まれたのかも知れません。 The documentary Plot For Peace reveals the untold story of apartheid's fall, and the liberation of Nelson Mandela.


3.韓国フェリー沈没事故問題:140506-SIA評論:韓国フェリー沈没事故に見るマスコミの敗北とウイキペディア  2014年5月6日

歴史に学ぶ事は難しい。事実を特定し因果関係を極め、現在に至る必然性、あるいは蓋然性、別の選択肢の可能性について学ぶ事は実に重要な事であるが至難の技である。この難しさの一つは当時の状況、事実関係が今となっては明確には解らない事もその一因ではある。しかし、それだけではない。

同時代の人々がそういった当時の「状況、事実関係」を正しく捉えていたか、又それが技術的に可能であったかを考えて見ると良い。その事例として4月16日発生の「韓国フェリー沈没事故」を取り上げる。

情報戦争、情報化時代といわれて久しい現代2014年4月16日白昼といっても良い明るい時間帯4月16日午前8時50分前後に、近海で起こった事故である。しかしその後の情報は実に乱れ、マスメディア情報も次々と変化し、現在に至っている。20日間経過した5月6日現在、どういった原因、環境で今回の事故が発生し、今後行方不明者の捜索がどの様に進展するかも含めて今ひとつ不明である。

この間、フェリーの生き残った機関士を含め操船関係船員は全員逮捕され、朴大統領はその船長を殺人者(正確にはその行為は殺人に等しい?)と公の場で糾弾した。

日々のマスコミ報道のみを見ていると、「稚拙な航海士、無責任かつ悪辣な船長」とリアリティーに乏しすぎて現在の日本ではドラマでも有り得ない様な報道が続いた。そういった当初情報による先入観が出来上がると中々正しい情報は心に届かなくなる。しかも日本のマスコミは、「以前何々とお伝えしましたが、それは間違った情報に基く報道でした。現在判明している情報では斯く斯云々です。」とは報道しない。少なくともそういった報道を聞いた覚えが無い。当初の報道に基きもっともらしいコメントをしたキャスターやコメンテーターも「大変恥ずかしいコメント、意見を述べ赤面の至りです。」と発言する事は決してない。「申訳ありませんでした」と謝罪しない。当初報道を謝罪しないため記憶に残ってしまう。実に危ない話である。

5月6日現在想定される沈没原因
沈没原因は「過積載、積荷の固定作業の欠如、バラスト水の意図的な不足」、更に「船体改造、運航会社の管理体制の不備、船長の離席と三等航海士の経験不足、船体の故障、船体検査制度の不備」に在りそうである。通り掛かった韓国民間船の必死の努力にもかかわらず多数の死者、行方不明者(計302名)を出す結果となった事故後の対応については船員達の避難誘導、更には韓国海洋警察の事故後の対応も含めて問題があった事は明白であろうが、その原因究明と今後の防止、改善策については残念ながらマスコミ報道では今一つ解らない。

事故後直ちに逮捕され、大統領により殺人犯扱いされた船長、航海士達も、それ程極悪非道で無能な人々かといえば、甚だ疑問が残る。ウイキペディアの一部を以下引用する。

「同船の船長(男性、69歳)は非正規社員であり、当初運航を任されていた本来の47歳の船長に代わって船を操縦していたことが明らかになり、杜撰な運行体制に一部のインターネットユーザーから非難が殺到した。また、韓国海洋警察が4月18日、事故発生時に操舵手に操縦を指示するなど船長業務をしていたのは、経歴が一年に満たず入社4ヶ月の3等航海士(女性、26歳)だったとの中間調査結果を発表、また同国海洋水産省による船舶自動識別装置の発信データ分析により、事故当時の16日午前、遭難信号を出す数分前に船が右に急旋回していたことも判明した。さらに、同船舶が車両を過積載していた可能性や、速度を上げるため安定性を維持するバラストタンクから水を排出し、適正量の1/4となっていたことが明らかになっている。なお、船長に代わって3等航海士が船の操縦を指示することそのものは、韓国の法律上、違法ではない。また合同捜査本部は、事故地点で90度超の舵を切った行動そのものは「針路変更をすべき地点だった」としており、この進路変更が急激な旋回だったかを調査している。

さらに、船が沈没した位置は全羅南道新安郡と珍島郡の間の、屏風島、観梅島、孟骨島、松島等の島の密集地域で、事故発生当時は風が強かったわけでもなく、波も比較的穏やかだったが、濃霧による2時間の出航遅延を取り戻すために本来のコースとは異なる島々の間を通る直線コースを進んだものとみられている。」
 (ウイキペディアより5月6日朝10時現在引用)


今回の事故後の救助活動をテレビ報道経由見ていて今後のため検証されるべきと思う点が一つある。私の知る限りマスコミやウイキペディアでも取り上げられていないその問題点は、フェリー転覆後の対応である。報道が正しければ、船が完全に転覆し船底が海面に浮上していた時点で乗客家族の意見が分かれ適切な救出策が採られなかった可能性がある。サルベージ船、大型クレーンを使い引上げる等の強攻策が採用されなかった可能性である。

今回の事故の様な救出のために一刻を争う状況下において被害者家族当事者の意思尊重の名の下、被害者家族間の全会一致や多数決原理尊重は時によっては責任ある当事者、リーダーの無責任以外の何物でもない可能性があるからである。直面した状況下、経験と知識を持つ責任者が断固たる決断をする事も分業化が進み専門性が確立された現代社会に置いては必要な民主主義の鉄則である。さもなければ分業体制はそもそも成り立たず、又代議制民主主義は成り立たないからである。


視点を変えて見れば、こういった状況下にあって決断を先送りにし民意を声高に叫ぶと云う事は、民主主義体制下責任ある立場に選出された無能な人気者に取って民意とは自らの力と特権の源泉であるだけでなく、無能を隠蔽する最善の衣装でもある事になる。この事を自ら適切な手段と決定権を持ち得ない状況、事態に直面した場合、庶民は自覚する必要がある。実は一部のマスメディアや評論家、又コンサルタントが実に巧妙にこの用語を多用するのはその保身効果を熟知するからでもある。(2014年5月6日佐々木 賢治)

追伸:以下のウイキペディアの記事は一部マスメディア情報に依拠しつつも、我々が日々手にするマスメディア報道よりも遥かに解りやすく、詳細である。この事がこの記事の表題を「韓国フェリー沈没事故に見るマスコミの敗北とウイキペディア」とした理由である。

参考資料:2014年韓国フェリー転覆事故 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/2014%E5%B9%B4%E9%9F%93%E5%9B%BD%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%83%BC%E8%BB%A2%E8%A6%86%E4%BA%8B%E6%95%85 2014年5月6日10時検索



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