2009.09.08

国際ビジネスの知恵袋、コンビにSIA

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090907-SIA情報:時代の熱気と息吹を表す両書とテレビ番組:「官僚達の夏」城山三郎著、「故郷忘れじがたく候」司馬遼太郎著

お早うございます。SIAの佐々木です。昨日9月7日当方の会員、生徒を中心に送付しましたメールを参考に送ります。興味が湧きましたらお読み下さい。SIA 佐々木

090907-SIA情報:時代の熱気と息吹を表す両書とテレビ番組:「官僚達の夏」城山三郎著、「故郷忘れじがたく候」司馬遼太郎著

良きに付け悪しきにつけ時代も社会も、その時々の社会の共通認識に沿って短期的には動き、時には左右にぶれながら、前進後退、上昇下降運動を繰り返しながらも進んで行くものである。

そういった時代の流れを時には、小説を通じて理解する事も、無駄ではない。ただし、「よく現場を知り、資料を当たり、人を知り、歴史観のある人の著作に限られる」がである。より時代の生の声を生々しく伝える上では、映像表現は小説よりも更に勝り(あくまでも現代の視点で)、更に一層テレビはその視聴者の多さ、影響力で、小説よりも、又映画よりも短期的には遥かに勝っている。

そういった意味で昨晩9月6日夜見た番組、二つを取り上げたい。一つは民放の番組、名古屋地区ではCBCが午後9時から放送しているドラマ「官僚達の夏」である。城山三郎の著書である。 もう一つはNHK教育番組午後10時から放映されたETV特集「金大中 肉声でたどる激動の生涯」である。この二つの番組は、何れも、この夏私どもSIAが推薦図書に挙げた二冊、「官僚達の夏」城山三郎著、「故郷忘れじがたく候」司馬遼太郎著に深く関係する番組でもある。

この2冊の著書は、佐々木インターナショナルアカデミーの中級英語読解講座でEmperor Hirohito(米国で出版されているWorld Leadersシリーズの一冊)に絡み時代背景を理解する良書として推薦した書である。何れも価格は安い、、「官僚達の夏」は税込み580円、「故郷忘れじがたく候」は税込み500円である。

前書は大方の方にとって内容がお解かりと思うので、「故郷忘れじがたく候」について若干触れる。かってこの本に感動した私は、米国カリフォルニア在住時代、当時ロスアンジェルス在住の日本育ちの韓国籍の知人にこの本を進呈した事がある。

有名な鹿児島の陶工、「第14代沈 寿官(チン ジュカン)」の伝記的といえる小説である。冒頭の一節(と思っていたが、実際は数頁後の一節)、「うそを言うな。負けるな。弱いものいじめをするな。東郷先輩につづけ、美山の子」を彼と食事をしながら語っている時にふと思い出し、後に取り寄せ彼に進呈したのである。私自身は余り物覚えは良くない。10年も前に読んだ冒頭の一節を思い出した事事態、当時十代であった私が如何に強烈な印象を受けたかである。因みにここで言う東郷先輩とは、東郷平八郎ではない。日米開戦時の外相であり、敗戦時の外相であり、戦後極東軍事裁判で20年の禁固刑を受け、巣鴨拘置所で病死した東郷茂徳である。進呈した相手、この本の内容については省略する。

さて「官僚達の夏」である。この時代背景、登場人物が面白い。1960年代の日本を知っている人間であれば、誰でも池田勇人、佐藤栄作、佐橋滋とモデルの人物が特定できる。特に前二者は所得倍増計画を推進した首相池田勇人が池内、それを継ぎ長期政権を確立し沖縄返還を成し遂げた佐藤栄作が須藤として登場しているのは自明の事である。その他多くの登場人物、当時の政治家、若き官僚も含め特定可能で中途半端な評論家の論説や、政治学者の解説を聞くよりも解りやすく実態に近く、現代社会を理解する教材ともなる。1950-1960年代、日本が大きな夢に向かってひたすらに駆けていた時代、情熱を垣間見るのも、今という時代を理解する上でも重要である。

因みに、佐橋氏は岐阜県土岐市出身、東海中学、第八高等学校、東京大学法学部卒業である。城山三郎氏は名古屋出身であるが、城山氏が佐橋氏をモデルとしたのは地縁の故ではないと私は見ている。
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この両書は一読に値する。尚、佐橋滋で検索しウィキペディア(Wikipedia)をご覧下さい。その情報は、私の見る限り現時点で正確で、バランスが取れ精度が高いと判断しています。(ウィキペディア(Wikipedia)の情報は、その記事を書く中心となった人の歴史観、思想観や意図的に情報操作を企てる人々による歪曲や事実に基づかない記載も散見されるので注意下さい。)

現在、SIAの書籍部では「官僚達の夏」、「故郷忘れじがたく候」を販売しています。

佐々木 賢治
SIA Inc. Sasaki International Academy




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