2011.10.29

名古屋商工会議所 那古野2011年10月号

名古屋商工会議所 那古野2011年10月号

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本日10月29日号SIA評論を公開します。通常年間購読会員限定で配信していますが、社会性を考慮し時折公開しています。講読希望者(年会費6,300円)は連絡下さい。


111029-SIA評論: ドラフト制度に見る日本社会の縮図:オリンパス、大王製紙、巨人野球関係者
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オリンパス経営陣のドタバタ劇(2011年10月1日CEO就任の英人社長が2週間後解任と一連の騒動)、過去の企業合併・買収に伴い巨額の顧問料支払い事件。最終的に高額な資金が誰の手に渡ったのか、その支払の妥当性も含め各国の税制とも絡むので日英米の税務当局も脱税の観点から見逃しには出来ない問題である。このため資金の流れについて国際的捜査が行われやがて白日の下に曝されるであろう。

大王製紙の106億円を超えるとされる創業者一族の井川前会長の大王製紙グループ企業からの私的借り入れ問題は、最終的には一族の資産売却、全額返済、清算で片が付くと思われる。しかし、東京証券取引所一部上場企業であるだけにそれだけで片付ける訳にはいかない問題である。

オリンパス、大王製紙は共に業績は良い会社だけに日本の企業社会の企業管理、モラルが問われる事になるのは間違いない。今回の二つの企業の事例は日本の関係者はイビツ(歪)な例外的事件と説明するであろうが、海外の関係者は日本社会、日本企業社会に広く蔓延する日本社会の一側面と見るであろう。

さて、10月27日のドラフト会議。巨人、原監督、原監督の甥、東海大学の菅野投手を巡る一連の騒動も日本社会のイビツ(歪)を垣間見せる。抽選による指名権獲得後、日本ハム関係者が挨拶に出向いても本人に面会さえ出来ない。東海大学関係者、親族、読売新聞の渡辺恒雄氏は指名に関する事前の挨拶が無かったと激怒。挨拶すら出来なかったという。日本ハムは産経ニュースによると「うちは事前に(指名を)確約できない球団」と説明し、10月18日に担当の岩井スカウトが東海大側へ調査書を提出し、横井監督に「(指名に)いく可能性はあるかもしれません」と伝えたと主張した」と伝えている。

同じ日本ハムの7位指名の大嶋捕手(早大ソフトボール部)の場合は、指名後の喜びに沸く大嶋捕手の挨拶を見ても事前の指名挨拶があったとは思えない。各球団が誰を指名するか事前に公にすること事態、実にイビツな行為であり、日本社会に蔓延すると言われる談合行為ではないか。指名一位の選手を公然と公言し何かを期待したとしたら、それこそドラフトの精神を踏みにじる行為である。

特に、長年プロ野球界に多大な影響力を持って来た、読売の渡辺氏、又アマチュア野球界で実績を上げて来た菅野投手の祖父、原氏の発言は自らフェアープレーの精神、ドラフトの精神踏み躙るものだと思えてならない。野球を愛し、日本のプロ野球を少しでも魅力あるものとしたいとの公共愛、社会的責任感と精神があれば巨人軍関係者、渡辺恒雄球団会長(ドラフト会議は、選手の職業選択の自由を奪うもので、人身売買の疑いがある)、原貢氏(挨拶が無かった、人権蹂躙)の発言ももう少し違ったものになっていたのではないかと私には残念でならない。こういった一連の発言に対して日本の世論、マスコミがどの様に反応するか、今日本社会の社会意識が問われていると思う。

人というものは知らず知らずの内に自己中心的となるものである。このためこの問題に対する意見や評価は巨人ファンであるか否かによって大きく分かれる可能性もあるので、私自身の好きな球団をここで披瀝して置くのがフェアー(公平)な態度であると思うので私の好きな球団を述べる。広島カープである。小学生時代からの贔屓チームである。小さな市場、少ない予算で広島カープが球団として黒字を維持している数少ない球団の一つであることはもっと評価されて良い。選手の平均給与も12球団一少ない。しかし、私の出身地(愛媛県)中四国では唯一の球団である。プロ野球会も各地域(四国、日本海側等)にプロ野球チームを新に発足させ地域間のローカリズムに歩調を合わせ球団経営が成り立つ制度を導入し、プロ野球界を盛り上げて行く様に機構改革を進めなければますます日本プロ野球の衰退は続くと見ている。セパ各2チームを増やし各リーグ8球団、計16球団とすべきと思うし、それが出来ないはずは無い。大リーグで既に導入されている各種制度を導入し、更にその制度をよりよく改善する事により地方球団が経営的に自立できる方策を立てるべきである。

一部の日本関係者が利益優先、金融資本主義の弊害と批判する米国に出来て、人情味、義理人情に厚く人間愛に富んでいると自画自賛する日本に出来ないはずは無い。出来ないとすればそれは、実際の所では、日本にはフェアーな精神が欠落しているか、何がフェアーであるか、公共利益はどの様に育て守って行くべきか無知にして知らないか、その意識、意志が欠如しているという証ではないかと危惧する。一部の関係者が既得権に驕り、独占に安住し私物化しているのではないか? 歴史的に見て日本人は利に聡い民族である事は間違いないと思うが、私は日本社会の知性と志を信じている。
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佐々木 賢治
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