佐々木インターナショナルアカデミー（SIA）ブログ

２１世紀問題研究会

第114回21世紀問題研究会を3月10日午後6時から「東京電力株主総会に見る東京電力の経営責任と株主責任：2011年6月28日開催第87回東京電力定時株主総会の状況」と題して87回東京電力定時株主総会入場票3272番氏に講演戴きました。

昨年4月より8回に渡り放射線、核物理、医学的観点から各分野の専門家の協力を得て福島原発問題を取り上げて来ましたが、今回の講演会では経営、危機管理、社会政治的側面から福島原発、東京電力問題を取り上げました。

今回の講演者、株主総会入場票番号3272番氏は株主総会で経営陣に対して実質倒産状態にあることを指摘し50%の人経費削減の必要性、人類の歴史、核開発の歴史的観点から原子力発電の必要性、風評被害に苦しむ福島産食品の東電社員食堂での使用等を提言。このため6月28日株主総会終了後、一部マスメディアより（例：フジテレビの山下を名乗る記者等、ただし特定できず本人は対応しなかったとの報告）問合せがあっとの話や、株主総会では時間的制約から発言できなかった東京電力経営改善策等、更には他の同日の東京電力株主総会出席者からの発言もあり、生々しくかつ具体的講演となりました。21世紀問題研究会 事務局 講演記録より。

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講演内容（要旨）

入場票番号3272番氏の2011年6月28日東京電力株主総会出席のため事前に準備していた主な質問は4点。
１． 実質的な債務超過問題
２． 経費削減問題：人件費の半減、各種経費削減策
３． 原子力発電の安全対策：自衛消防隊
４． 役員、その他社員の情報管理問題：政治的意図に基づく意図的な情報漏洩、隠蔽、証券取引法に抵触する情報漏洩と株の不正売買の可能性

3,4はカットし発言せず。
（省力）

俗に言う一株株主、反原発関係者の発言、傍若無人な振る舞いは目に余るものがある。その振る舞い発言を見ていると、3月11日以降、特に3月12日以降の福島原発問題で一番喜んでいるのは、こういった人々ではないかと思わせる行為であり、発言であった。

又、議事進行、議長役を務めた取締役会長, 勝俣 恒久氏はひたすらこういった反原発一株株主に発言の機会を与えるばかりで、同じ人物に二度三度と発言せせる事も頻発。前列に席を取り目立つ位置に着席し、開始時点より挙手発言を求めている3272番に何時までたっても発言の機会が与えられない。考え様によっては、反原発一株株主は経営に対する関心が薄く実質無いに等しい人々であるので、彼らに発言を許している限りは経営責任を追及されることは無い。又、当然の事であるが大多数の株主は東京電力が企業として社会貢献を行い、その見返りとして収益を上げ配当金を受け取る事を期待しているので、こういった一株株主に同調する事もない。それを見越して例年の総会で顔見知りの一株株主ばかりに発言させる議事進行をしているのではと思わざるを得ない様な状況が進行。

（省略）

この結果、建設的議論、質問をする株主発言がほとんど無く、又建設的発言に対しても真摯な回答は一切無かった。

（省力）

問題提起部分要約
東京電力のマネジメントミスを示唆する様々な不思議
１． 福島第一原子力発電所自衛消防隊は何処に
２． 3月11日最終決定権を持った会長、社長の不在。その際の決定権は誰に委ねられていたか？
３． 冷却水、海水注入の決断の遅れ。菅首相の発言により一時注入を中断したとの情報が長期に渡り流れ、菅降ろし、批判に利用された。しかし、海水注水は継続されており、その事実を明らかにしたのはIAEA査察チーム査察開始の1日前であった。恣意的な政治的策謀が背後にあったと見られても仕方の無い事態。IAEAが調査を開始すれば自ずと明らかになるので前日に公表したのでは。その際､辻褄を合わせるため吉田所長の独断で継続され、本社へ報告が無かったと説明されたのではないか？　又、原子力関係者、放射線の専門家も彼らがモニターしている放射線量を分析すれば、海水注入が継続されていた事は自明であったと思われるが、一般国人には伝わらなかった。日本のマスコミの能力の無さに由来するのか、あるいは各関係者が意図的に報告しなかったのか、混乱を極めていたためこういったことすら気づかなかったのか？
４． 2011年6月28日の株主総会時点で、このまま行けば実質倒産状態にあることは基より自明。思い切ったコスト削減、すなわち人件費削減、その他各種費用の見直し、発注方法の再考が必要であったが、入場票3272番氏を除いては誰も質問もしないし、経営陣はほとんど具体的な回答はしなかった。経営者としての当事者意識の欠如である。
５． 役員の経営責任問題を含め、役員、労働組合、社員、OBを含めた内部利害関係者の利益を優先しすぎる結果、身を切った具体的対応策、荒療治に踏み込めなかった。この同じ体質が、地震発生、福島第一原子力発電所津波襲来、電源喪失後の対応において対策に遅れを取った重要な一因である。電力、通信手段喪失はそれ自体発生後においては既知の現実である。それに対する対処においては各関係者は事前準備が無いだけでなく、意識喪失の状況に陥り保身のため周囲の顔色を見るばかりの状況を呈していたのではないか？　混乱を極めた一番の要因はここにあり、電力、通信手段喪失後の対応において、保身と内部利害関係者利益優先の体質に原因があったのではないか？この傾向はトップ経営陣のみならず、前線の自衛消防隊についても言える。自衛隊、東京消防庁の注水活動、その事前準備段取りにおいても、福島第一原子力発電所敷地内の状況について一番詳しいはずの自衛消防隊の姿は何処にも見えなかった。
６． 果たして東京電力経営陣、社員、OB、取引先が自己責任を全うする意味で国営化に反対しているかは甚だ疑問がある。経営救済策としての実質的国有化を内心望みつつ、保身のための国有化反対ではないかと思われても止むを得ない様々な動き、対応が見られている。
７． 想定外という言葉は、経営責任を免れるためにも固執しなければならない保身のための「最善の責任免責を求める政治的発言」と考えることも可能である。
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以上、名古経営（MBA）フォーラム、21世紀問題研究会関係者が合同で纏めた講演要旨です。

名古屋商工会議所 那古野2011年4月号 国際ビジネスのコンビニ、翻訳、通訳、語学教育のご相談は国際ビジネスのプロフェッショナルハウスSIA

お問い合わせはSIAで受け付けますが個々の質問に対する回答は当日の出席者、及びSIA評論購読者を除いては出来かねますので了解下さい。

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21世紀問題研究会113回「環境放射線よもやま話：自然放射線と原発事故起因放射性降下物」

2月25日２１世紀問題研究会「環境放射線よもやま話:自然放射線と原発事故起因放射性降下物」

21世紀問題研究会では、東日本大震災一周年を前にして、福島原発、放射線汚染問題を考える講演会を以下の通り開催します。

これまでの、講演記録を含む、講演告知案内を希望される方は、SIA佐々木まで連絡下さい。

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第113回２１世紀問題研究会
2012年2月25日（土）午後6時−７時半
環境放射線よもやま話:自然放射線と原発事故起因放射性降下物
講師 放射線地学研究所代表　湊　進氏
講演会場(連絡先) 佐々木インターナショナルアカデミー
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参加費 千円(要 予約)
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２１世紀問題研究会

2012年の第一回目通算第113回21世紀問題研究会を2月25日「環境放射線よもやま話：自然放射線と原発事故起因放射性降下物」と題して放射線地学研究所代表湊進氏に講演戴きます。

昨年3月11日東北方面を襲った地震､津波、3月12日の福島第一原子力発電所建屋爆発、引続く放射能汚染問題。間もなく一年を迎えます。福島第一原子力発電所事故に伴うこの一年の混乱。その一番の理由は事前の準備対応が不十分であった事です。3月11日の地震発生、又津波襲来以降も法的に整備された設備と知識を持つはずの福島第一原子力発電所自衛消防隊活動の姿は皆無でした。放射線被曝問題についてもマスコミ、一般国民はもとより政府、地方自治体、学者、原子力発電所関係者も含め冷静な正しい科学的認識に立って適切な判断、指示、行動をしたとは言えない側面が多々あります。「偶然は準備無き人を助けない」は有名なパスツールの言葉ですが、「想定外」は準備無き人の戯言かもしれません。

こういった現実を反省し、今回は長年自然放射線を研究、実地調査されて来た湊　進氏にこの一年大きくマスコミ、世界各国、日本国民を不安にさせ、騒がせている「原発事故起因放射性降下物」について、「環境放射線よもやま話：自然放射線と原発事故起因放射性降下物」と題して講演戴きます。尚、今回の講演は2011年3月11日以降開催して来た震災、放射能、医療、エネルギー関係講演の第8回を飾るものでもあります。是非参加下さい。　　　　　　　　　21世紀問題研究会 事務局 佐々木 賢治
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以上、参加ご希望の方は事前予約をお願い致します。

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11月12日午後6時-チェルノブイリ、広島に学ぶ放射線被曝と健康
佐藤 幸男広島大学名誉教授、元広島大学原爆放射能医学研究所所長

SIAの佐々木です。今週土曜日11月12日福島原発を放射線医学の立場から考える講演会を以下の通り開催します。是非参加下さい。

第111回２１世紀問題研究会
2011年11月12日（土）午後6時−７時半
「チェルノブイリ、広島に学ぶ放射線被曝と健康」
佐藤　幸男氏 広島大学名誉教授
会場　SIA：佐々木インターナショナルアカデミー
２千円（懇親会参加費別途3千円 要予約）

佐藤 幸男氏略歴：1933年生まれ 広島大学医学部卒業。 専攻は放射線奇形学の他に、放射線生物学、遺伝学を研究。元広島大学原爆方遺伝子・優性学教授、元広島大学原爆放射能医学研究所所長、広島大学名誉教授

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第109回21世紀問題研究会を9月17日開催致します。今回は「非医学的“ガン学”―生活習慣病の関与はあるか」と題し、（医）衆済会　増子記念病院理事長 伊藤 晃氏に講演戴きます。

第109回２１世紀問題研究会
2011年9月17日（土）午後6時−７時半
非医学的“ガン学”―生活習慣病の関与はあるか
伊藤　晃氏　（医）衆済会　増子記念病院理事長
会場 SIA：佐々木インターナショナルアカデミー 052-566-5526
〒450-0002 名古屋市中村区名駅3丁目23-6 第二千福ビル2階
参加費 2千円（懇親会参加費別途3千円 要予約：定員20名）

現在日本では平均寿命の伸びに伴い、死因として老年病の一つである癌による死者数が増加し三人に一人が癌死を迎える時代となって来ました。更に現代医学の進歩もあり癌に対する考え方も医学界でも、又社会的認識に置いても大きく変化し、癌との共生も含めた死生観が問われる時代となって来ました。

そこで、長年医師として医療に従事して来られた伊藤氏に現在治療中の自ら癌体験、経験に基づき現代医学、人の生き方、死生観について講演戴きます。尚、伊藤氏は当21世紀問題研究会の第一回目（1994年7月23日（土）：講演議題「将来の医療問題」）の講演者です。

講師 伊藤 晃氏略歴 現職（医）衆済会　増子記念病院理事長
1969年　名古屋大学医学部卒
1969-1975年　名鉄病院内科
1975-1979年　名古屋大学第三内科腎臓研究室
1979-1980年　総合静岡済生会病院腎臓内科胃腸
1980-現在　（医）衆済会　増子記念病院勤務
2006年4月　同院長
2010年4月　同院長、理事長兼任
2011年4月　同理事長

専門：日本内科学会内科認定医：日本腎臓学会 指導医、認定専門医：日本透析医学会 指導医、認定専門医

一般公開ですが予約が必要です。参加ご希望の方は電話、電子メールで申込下さい。

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第108回21世紀問題研究会を8月27日以下の通り開催します。今回は「原子力発電について」と題し、元東大原子核研究所 助教授　鵜飼 熊太郎氏に講演戴きます。　今回の講演は「核、原子力発電所、放射線測定、放射線医療問題」特別講演会の第二回目でもあります。

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第108回２１世紀問題研究会
日時　2011年8月27日（土）午後6時−７時半
議題　原子力発電について
講師　元東大原子核研究所助教授　鵜飼 熊太郎氏

講演会場 (連絡先)佐々木インターナショナルアカデミー
〒450-0002 名古屋市中村区名駅3丁目23-6 第二千福ビル2階
電話　052-566-5526
参加費２千円（要予約：定員２０名）
講演会終了後講師を囲み懇親会：懇親会費3千円 要予約
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講演告知文と講演内容
第108回21世紀問題研究会を8月27日開催致します。今回は「原子力発電について」と題し、元東大原子核研究所 助教授　鵜飼 熊太郎氏に講演戴きます。この講演は「核、原子力発電所、放射線測定、放射線医療問題」特別講演会の第二回目でもあります。

3月11日の地震、津波発生以降の福島第一原子力発電所問題。建屋の爆発、放射能漏れ、放射線被曝問題に関し国民的不安が高まり混乱が生じているため企画しました。今回の事故、混乱を拡大させた要因には、福島第一原子力発電所自体の設計、技術的問題、拙劣な東京電力、政府の対応、各関係当事者の無知、情報隠蔽傾向にもあります。この結果、原子力発電や放射線被曝について様々な情報が流布。中には無知と迷妄に基づくと思われる情報が一部の関係者により意図的に流され、商業的に利用されている状況を憂慮し「核問題、原子力発電所、放射線測定、放射線医療」の専門家に原発への賛否は問わず協力を呼び掛け、科学的根拠の発表をお願いし皆さんへの学習機会提供を意図して実現するものです。

第一回目は8月6日「疫学的研究に基づく原爆被爆の人体への影響」と題し元広島大学原爆放射能医学研究所所長 早川 式彦氏に講演戴きました。

第二回の講演内容骨子は以下の通りです。

１） 各種エネルギー：ポテンシャルエネルギー、運動エネルギー、熱エネルギー、電気エネルギー、化学エネルギー、核エネルギー等々　それぞれの特徴、比較
２） 化石エネルギーと核反応エネルギーの特徴と対比　素過程でみると核反応エネルギーが化石エネルギーの比は百万倍以上
３） 核分裂と核崩壊　原子力核分裂が止まっても出る崩壊熱について
４） 核廃棄物の処理　核燃料サイクル
５） その他　情報公開、検査体制


21世紀問題研究会の1994年以来の実績（核エネルギー、放射線に関する講演部分は黄色で着色）については添付書類に記載しています。

21世紀問題研究会は毎回講師講演の後、必ず質疑時間を設け活発な議論を行い、又懇親会も開催する一方通行ではない勉強会、研究会です。このため、質疑を活発にするため比較的少人数定員で開催しています。何かご質問等ありましたら、私佐々木迄（052-566-5526）お電話下さい。

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