2014.04.24

ゴールデンウィーク集中講座 4月29−5月6日開催
公開講座のご案内:4月27日朝日新聞朝刊広告の抜粋
4月29日10時-佐々木式英語マスター法講演会
英語で勝負をしたいなら、英会話、単語・熟語学習を止めなさい!
5月3日13時-Game Theory:ゲーム理論 Ben Huffman, USA


以下は4月27日朝日新聞日曜版掲載予定の広告です。参考に願います。



5月講座、ゴールデンウィーク講座への問合せはSIAまで電話、メールを下さい。


建学のモットー:教育方針継続とは“力”なり
専門知識に基づく英語力養成 1994年設立開校
1.説得力のある英語力の養成
2.専門科目を通じた英語教育
3.母国愛のある国際人の養成


5月生受付:説明会4月27日、29日13時開催 要予約年中無休、レベル別授業:各国言語、個人教授、企業研修も対応


佐々木式英語マスター法講演会
英語で勝負をしたいなら、
英会話、単語・熟語学習を止めなさい!
4月29日10時-   
佐々木 賢治参 加費千円 要予約


第879回SIA国際フォーラム
5月3日13時-14時半英語講演:参加費2千円
Game Theory:ゲーム理論
Ben Huffman, USA SIA経済学担当
名大大学院博士課程
元世銀、国連職員、米国地方自治体職員


英語で授業を行う専門講座ではどんな専門分野でも3名以上の希望者がいれば原書読解、講義を授業料2時間8回8万円+消費税で行います。

専門書の読解講座も開催しています。専門分野の学習や翻訳の勉強を目指す方にも配慮し要望に応えています。希望者は連絡下さい。


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国際ビジネス、語学のプロフェッショナルハウス
佐々木インターナショナルアカデミー
〒450-0002
名古屋市中村区名駅3丁目23-6
第二千福ビル2階
052-566-5526, Tel & Fax 052-566-5528
siabest@sun-inet.or.jp ブログ http://sia-nagoya.com/
http://www.sasaki-international-academy.com/
★ 語学教育、翻訳・通訳、国際ビジネスはSIA
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2014.04.24

佐々木インターナショナルアカデミー
5月生受付:説明会4月27日,29日13時開催 要予約
年中無休:レベル別:各国言語、個人教授
企業研修も対応


4月29日―5月5日開催
ゴールデンウイーク講座
TOEIC, TOEFL,英検,リスニング、読解対策
ビジネス英語個人レッスン

4月29-5月2日 読解、リスニング、発音矯正
5月3-5日 TOEFL, TOEIC, 英検試験対策演習
費用5万4千円-10万8千円(税込:教科書代3-5千円)


佐々木式英語マスター法講演会(加費千円 要予約)
4月29日10時-11時半
英語で勝負をしたいなら、
英会話、単語・熟語学習を止めなさい!
講師 佐々木 賢治参


第879回SIA国際フォーラム
5月3日13時-14時半英語講演:参加費2千円
Game Theory:ゲーム理論
Ben Huffman, USA 
SIA経済学担当
名大大学院博士課程
元世銀、国連職員、米地方自治体職員


何れも4月27日朝日新聞掲載広告に基きます。



国際業務のコンビニ、SIA: Sasaki International Academy
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2014.04.18

2014年4月19日18-19時半開催 SIA土曜塾:SIA経営フォーラム
「韓国にはなくて日本にあるもの vs 韓国にあって日本にないもの」(140417-SA情報)


ゴールデンウイークに備え、翻訳、各種相談等の依頼はお早めにどうぞ。現在、英語契約書日本語訳等時間の要する案件の遅れは解消し、各国言語訳、印刷についても現在特段の遅れはありませんが早めに連絡下さい。語学研修・教育はゴールデンウィーク期間TOEIC、TOEFL等の集中講座も開催しますので直接佐々木まで電話下さい。


昨日16日韓国南西部全羅南道、珍島(チンド)付近で発生した海難事故、17日午前9時半現在、救助179人、死亡7人、行方不明289人。韓国、日本のメディアだけでなく米国PBSニュースでもトップニュースで伝える大変悲惨なニュースです。韓国、及び関係者の皆さんに哀悼の意を表したいと思います。

現在韓国訪問中(16-18日)の韓 三澤(Han Samtaek)氏を帰国翌日にお招きし韓国ビジネス公開講演会を開催します。参加ご希望の方は連絡下さい。SIAは1994年以来翻訳、通訳も含め韓国とのビジネスの支援も行なって来ましたが、20年の間には様々な変化もあり新しい視点で韓国ビジネス見直すため企画しました。

4月19日18-19時半開催SIA土曜塾
議題 韓国にはなくて日本にあるもの vs 韓国にあって日本にないもの
ー日韓ものづくり企業における競争力の違いの源泉についてー
講師 韓 三澤氏(株)KR2 代表取締役 KR2経営研究所長
一般参加費 3千円 要予約(SIAOB,関係者半額)
        講演終了後懇親会開催 要予約 参加費3千円


講師略歴:韓 三澤(ハン サンテ)氏 1968年韓国釜山生まれ 1989年初来日以来、25年目
1995年名古屋大学経済学部入学、修士号取得、博士後期課程修了
2001年(有)イリオス創業(現、株式会社KR2)

主な活動:日本と韓国市場に特化し、両国企業の国際ビジネスを言語・市場調査・マーケティングの側面から顧客の希望に合わせたトータルサポートを行っている。


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佐々木インターナショナルアカデミー
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名古屋市中村区名駅3丁目23-6
第二千福ビル2階
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2014.04.16

140415-SIA情報:19日SIA土曜塾予告「韓国」
4月12日SIA評論:Nature小保方論文の行方
第三回 記者会見分析


4月19日のSIA土曜塾では日韓経済を結び付けるため(株)KR2を2001年創業した代表取締役 KR2経営研究所長 韓 三澤氏をお招きして韓国について講演戴きます。(講演時間18-19時半) 参加ご希望の方は連絡下さい。詳細は追って連絡します。

小保方氏論文問題を扱った4月12日号SIA評論を公開します。4月9日の記者会見の記者の質問能力、共著者の責任問題、スタップ細胞存在の可能性と作成法公開問題について分析しています。責任者の皆さん、営利企業、研究機関、非営利団体、業態を問わず冷静に第三者的視点で将来の問題に対処する目が必要です。SIAでは創業以来顧問契約先にアドバイザーとしてそういった情報、視点を提供しています。今後の組織改革、国内外業務の見直しを目指される方、佐々木まで一報下さい。(尚、SIA評論定期購読希望の方:年間購読料6,480円)

140412-SIA評論:Nature小保方論文の行方
第三回 4月9日記者会見分析
2014年4月12日講演要旨


小保方論文問題に関して4月12日急遽、SIA土曜塾:SIA経済講演会「景気は予想通りの反落と反騰−不安定化する世界経済の中で」の場で水谷研治氏講演開始前に、17時半から40分ほど講演を行ったので、その要約を報告します。

SIA評論4月10日号で既に指摘した「スタップ細胞200回作成成功」について重点的に議論し、分析報告を行なった。その本題について報告する前に「研究ノート、論文執筆、共同執筆者、論文取り下げ問題」について簡単に言及したので、この問題から最初に報告します。

研究ノート:研究ノートの未熟さ、情報欠如について大きく報道、論評されている。一部テレビメディアでは理研の研究ノートを取得(提供を受けたか?)し大々的に報じている。この件、研究ノート問題については私の尊敬する研究者数人に取材した。詳細な記録を日常的に付けているし、学生にも徹底的に指導しているという意見と、実際は違うという意見に別れた。具体的に述べると研究者の現場では研究室に埋もれていた昔やった実験等の記録を慌てて探し出す事も実際にはある。理研は官僚化、マニュアル化され過ぎているのではとの疑問を提示する研究者もいた。私見であるが、自然現象の観察等では厳密な報告と記録保持が不可欠であるが、再現可能なことを前提にする各種実験においては実際の論文発表のための資料作り、証拠作りの場合を除いては理研のノートが語る様な厳密詳細な報告、記録の保持はなされていない事も意外に多いのではないかと思う。

今回の小保方論文の「論文執筆」、「共同執筆者」について以下の通り報告。尚、Nature掲載の論文については、私やSIA関係者では小保方論文と呼称を統一している。その理由は論文取り下げに同意したとされる他の共同執筆者は全て権利を既に公然と放棄していると見なすべきであると考えるからである。

論文執筆:さて今回の2つの論文は脚注、参照等も含めると計18,000語前後となる論文である。日本語にすると約45,000字となる。400字詰め原稿用紙であれば、行間等考慮すると120枚を超える量となる。私共が脚注その他も含め日本語からこの論文の翻訳依頼を受けたとすれば、費用的にも時間的にも大変な作業となる。(期間3週間:一次翻訳、二次訳文ネイティブチェック・校正、三次最終確認、費用 60-90万円(消費税別途)) 更に英文完成後、論旨やデータ資料内容の変更等の場合は追加の時間と費用が発生する。依頼主より途中から論文論旨の変更、写真・グラフ等の変更がある事も実際にある。論文が一回拒絶され再提出等の場合は執筆者もその過程で混乱し取り違えや、間違いを犯す事例は有り得る。

共同執筆者:今回、マスコミ等を通じた理研の発表等を見ると小保方氏が一人で捏造したと表現される事が多く、それが事実ならこの膨大な論文は小保方氏一人が仕上げ、他の方々は何もしていなかった事になる。現実には、実際には何もしていない人が共同執筆者として名前が列記される事は例外では無い。今回の場合、もし小保方氏が一人でほとんどの実験を行い、この論文を仕上げていたとすると、共同執筆者には別の倫理的問題が発生する事になる。人事、ポスト競争の激しい医学部等では、大学の系列拡大のため「自らの大学関係者を他大学教授に送り込むため、その人物を筆頭人とする多くの論文を作り上げる」といった噂もよく聞く話である。かって工学部では末尾に記載された人が実際の研究を行なった人で、先頭にその研究室の教授、次いで助教授と続く事例もあったとよく言われていたし、実際に有った。

論文取り下げ:論文取り下げは、記者会見で小保方氏が述べた通り、「全面的に誤りを認める事」であり、実際にその現象が存在し、200回に渡りスタッフ細胞作成に成功しているとすれば、実験の個々の不備や、曖昧さ、不十分な点については論文修正なり、追加論文で対処すべきであると思う。これが私の理解する常識であるが、論文撤回に同意した人々、関係各氏は十分に理解した上で論文撤回を薦め、又同意されているのであると思われる。

上記の事から、小保方氏の主張、「スタッフ細胞は存在し200回作成に成功している」が正しいとすると彼らは、相談を受けた時の助言程度の行為を除いては何も今回の研究に関与していなかった事になる。少なくともその可能性が高く、論文内容について質問に曝されると自信を持った受答えが出来ない可能性がある。

「スタップ細胞200回作成成功」:いよいよ本題である。この問題について応える事の出来る資料は、当然の事であるが、私は入手していない。このため、私が、この事の真偽を論じても意味は無い。関係者を除く、他の如何なる研究者も同様である。だからこそ、SIA評論4月10日号で指摘したように記者会見場で次の質問が出されなければならなかった。

「最初にスタップ細胞に気付き、二回目の成功したのが何時か?」、「その後各種条件を変え試行錯誤したと思うが、いつ頃から安定的にスタップ細胞を作れるようになったか?」、「直近の成功率はどうか?」(SIA評論4月10日号より引用)

小保方氏の発言を嘘と決め付けるのは容易なことである。しかし、それでは学問も社会も進歩しない。このため小保方発言、「スタップ細胞は存在し、200回作成成功」が正しいとして、「なぜ再現実験が成功しないのか、作成方法が明示されないのか」について可能性を述べ皆さんの考え、判断の参考に供したい。

先ず小保方氏の記者会見での発言である。「この論文を読んだ人々がなぜ再現できないのか」との記者の質問に対して、「今回の論文は作成方法を述べたり、理論的分析を行なった物ではなく、現象を報告したものである」と述べている。事実、小保方氏の両論文が掲載された2014年1月30日号VOL 505の両論文(ARTICLE doi:10.1038/nature12968: Stimulus-triggered fate conversion of somatic cells into pluripotency)、「LETTER doi:10.1038/nature12969: Bidirectional developmental potential in reprogrammed cells with acquired pluripotency」)を読む限り、その通りであり、この発言には嘘は無い。

ではなぜ、作成方法が明かされず、第三者の再現実験が出来ないのか? その理由、可能性について段階的に以下列記、検証して見る。

1. 実在しない

2. 実在するが、方法論が確定されていない

3. 実在し、方法論も確定されているが、一般化されていない

4. 実在し、方法論も確立し、一般化されているが、公表しない場合


1は「取り下げ」ざるを得ない。彼女の研究者の道は閉ざされる。2は「何度かやると、たまたま作成できる事がある。」という事で、今回の論文も「論文提出には早過ぎる」と断じられるであろう。3は「小保方さんには作る事ができるが、第三者には作成が難しい場合」である。この場合は「彼女の手法が、未だ一般化されず、他の人には作成できない何かが小保方さんの手法に含まれている」事になる。4は実際に有り得る話である。論文として発表すると人類の公共公有財産として特許権の取得は不可能となり権益が失われる。

私が着目しているのはこの3,4の場合である。この点を論じる前に、一言横道にそれる。今回のスタップ細胞現象は、勿論、論理的可能性として「スタップ細胞が元々ある頻度(確率的頻度)で普遍的に存在するが、処理により顕在化する?」といった別途の仮説も成り立つのではないかと思うがここでは時間的制約からこれ以上言及しない。さて本題に戻る。

3の場合、小保方氏争奪戦が始まる。この分野は非常に商業的利用価値の高い分野である。IPS細胞が多大な関心を集め、日本も国家戦略として取り組んでいるのはそのためでもある。STAP細胞は、IPS細胞と同等、あるいはそれ以上の可能性を秘めている可能性がある。多くの企業が技術秘匿のために特許申請すら控える事が実際に起こっている。特許申請はしても実際の技術については曖昧な表現に留め、その特許を読んでも作れない事理もありえる。存在するとすれば今後激烈な競争が予想されるスタップ細胞、私が当事者であればしばらくは詳細な作成法の公開は控える。以上。      (2014年4月12日SIA 佐々木賢治)

参考情報:4月9日の記者会見模様 https://www.youtube.com/watch?v=Nbr6WrhJCW4
以下は4月10日号で言及した記者の質問時間(上記ビデオ映像開始よりの時間)
1:30:00 スタッフ細胞 1:48:20 朝日 1:50:40 NHK 真正な画像が着色部分の2点はSIA評論4月10日号で指摘した評価できる質問事例
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2014.04.16

140410-SIA評論:Nature誌小保方論文の行方
4月9日記者会見、その一


4月9日午後1時から行なわれた小保方氏の記者会見。最初の部分はNHKの12時からのラジオニュースで聞き、その後はインターネット上の「ニコニコ生放送:http://live.nicovideo.jp/watch/lv175328217?ref=zero_nicotop」で見た。3時半過ぎまで記者会見は続いた。NHKラジオのニュースで記者会見場からの直接報道に切り替わったのが12時代であったので、実質的に3時間近くの質疑があったことになる。何時に始まり何時に終了したか正確な記録を取っている人は是非お知らせ願いたい。

今回多くのテレビ局が実況中継した様であるので、編集されたニュースでない生の記者会見を部分的にも見た人は膨大な数に上るであろう。視聴者数は千万人台に達していたかも知れない。

このため、記者会見の内容そのものよりも記者会見そのものについて先ず言及したい。私が注目したのは、具体的にいえば記者会見場での記者の質問そのものである。

4月9日小保方氏記者会見場での記者の質問
私が大変良い質問をしたと着目したのは二人。14時51分のNHK記者と14時49分の朝日新聞記者。NHK記者の質問は論文の映像、実験の技術的な質問であったと思う。朝日新聞記者は「スタップ細胞ではなく他の物が混入したのではないか」との質問である。

NHKラジオからの切り替え時、又ニコニコ生放送の受信一時中断時間に他に大変良い質問があったかも知れない。この点は事前にお断りして置く。上記2記者の質問も今回のスタップ細胞を巡る騒ぎの本質的争点、問題点を考慮すれば必ず確認しなければならない質問で有る。先ず、この両記者、及び両組織に敬意を表したい。マスメディアとしての最低限の確認を公の場で行ったという点で、評価できる。

一見素晴らしい質問に聞こえたかも知れないが、15時30分のテレビ朝日記者の質問はいただけない。出だしが芸能担当記者のような質問。引続く質問はこれまでの理研側の発表と小保方氏側の主張のすり合わせ確認と思われる内容であった。テレビレポート的であり、それまでの質疑を考慮すると場違いな質問と写った。

小保方氏の発言で印象に残る物が幾つかあった。「スタップ細胞はあります。」、「200回ほど作成した」、「論文は撤回しません」の発言である。こういった発言を受けて、出席した記者たちから、こういった発言に対する適切な付随質問が無かったのが実に残念である。

「二百回作成成功」となると、膨大な実験を行なって来たはずである。当然最初は、既報の通り偶然の産物である。その偶然の産物に着目し、いろいろな条件の下で再現実験を行いその再現に成功するまでには相当の月日と努力を要するのが、ペニシリンの発見を始め一般的である。様々な仮説を立て、試行錯誤、実験を繰り返し二百回成功する過程で、その成功率も高まり成功に導く条件、技法についても相当進歩、確立されたはずである。「スタップ細胞はあります。」、「200回ほど作成した」といった発言は記者会見の終了間際に飛び出した発言ではない。記者会見開始後、比較的早い時期に出て来た発言である。

「最初にスタップ細胞に気付き、二回目の成功したのが何時か?」、「その後各種条件を変え試行錯誤したと思うが、いつ頃から安定的にスタップ細胞を作れるようになったか?」、「直近の成功率はどうか?」といった質問は、私の記憶している限り記者団から出なかった。なぜか?

理由は簡単である。そういった質問をする能力が無かったからである。そういった記者が、会見場にいて挙手し質問を求めた可能性は否定できないが、少なくとも実際の質問者はいなかった。視聴者は気付いていないかもしれないが、「こういった質問が出なかった事実」を「ニコニコ生放送」の視聴者は今回目撃する事になった。この事実、経験が実は重要である。更に引き続き分析を進めるが、次号とする。
(140410-SIA評論 小保方氏4月9日の記者会見分析、その一 佐々木 賢治)

140402-SIA評論公開版:Nature誌小保方論文の行方

2014年4月2日
スタップ細胞を巡るこの2ヶ月の大騒ぎ。いろいろと考えさせる問題を含んでいる。いつものことであるが、当初のマスコミの大騒ぎと一転した批判。

私共SIAは大学、研究機関関係者の海外学術誌に掲載を目指す論文の英訳を既に20年間担当して来ている。このため一般の方々やマスコミ関係者よりも身近な問題として今回の問題を考えている。

私共の翻訳方針として日本語からの翻訳依頼の場合は日本文に忠実に解り易くキレの良い正確な英語に仕上げる様各担当者(原文翻訳者、ネイティブエディター、最終確認者)に指示し心掛けさせている。又、英文校正依頼の場合はネイティブ校正者が理解できる英語しか受付けず、英語として解り易く明快な英語に修正させるに留めさせている。論文投稿規程に従ったフォーマットの変更も有料で対応しているが、善意による物であれ辻褄を合わせるための論旨の変更は禁止させている。裏を返せば悪文は翻訳後も悪文となる。論文とは著者が書くべきものであるあるので当然の対応であり、プロフェッショナルな翻訳業者として守るべき職業倫理である。さて今回の論文に戻る。

時代を画するような斬新な論文とは本来、専門外の人間が読んでもその論理性が理解できる物で無ければならないと私は実感している。そもそも旧来の固定観念を破る独創的理論、論文は旧来からの固定観念のゆえに専門家には理解不可能な事が多い。逆に、論理的思考力さえあれば固定観念の無い専門外の人(素人)の方が理解し易い事が多いものである。

もっと解り易くいえば、独創的論文を発表し世に認めさせるためには、論理的思考力と忍耐心を兼ね備えた門外漢に理解出来る様に解り易く説得力のある資料と文章を準備する必要がある。

今回のSTAP (Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency) 論文騒動は議論の中心が、いつしかこの生命現象(刺激による細胞の初期化)の存在の有無よりも、別次元に移ってしまっている点が実に気になる。この論文の個々の問題点については、旧来の識者が指摘する様に不可思議な点は多々ある。しかし、私には将来の科学の進歩、生命観から見る時、それ以上の重要性をこの論文は提示し、示唆していると思う。

実は私共は既にこの論文を入手しSIA関係者にも読むよう勧めている。それだけに、多くの落ち度が小保方氏にある事は認めるとしても、これまでの生物学の常識を打ち破る荒唐無稽な話を捏造したとは、現時点で今一つ信じ難い。この現象の重要性を考えると、先ずはこの現象、そのものの解明、存在の有無、更にはそのメカニズムにもっと議論と努力が傾注されるべきであると思う。

マスメディアは週刊文春を初め面白おかしく痴話話の様に取り上げ批判している。朝日新聞、地元中日新聞を初めとする新聞やテレビメディアも似たり寄ったりである。それで紙面を埋め、販売部数を伸ばし、視聴率を上げるだけでは日本のマスコミも余りに情けない。そういった程度の報道を鵜呑みにする読者、視聴者は自業自得かも知れないが、そういった社会は悲惨である。

今回の騒ぎを大きくしている原因の一つは「多数の人を雇用しているマスメディアに各分野の専門家が余りに少ない事」にあるのは間違いない。この問題に限らず、マスコミ、マスコミ人は「所詮、初期化された未分化の集団に過ぎず、専門知識が不足するがゆえに時々の風潮に飛び付き風評被害を拡大している存在に過ぎない」としたら悲しい話である。今回の問題はやがて時間と科学の進歩がその是非を証明する事になるので、一時的な高が知れた問題であるかもしれない。しかし、戦前の報道姿勢と一変した戦後の報道、日本国や社会の名誉が絡む問題のこれまでの各種誤報の賠償は一体誰が行なうのか、甚だ心許ない話である。
http://live.nicovideo.jp/watch/lv175328217?ref=zero_nicotop
(140402-SIA評論 佐々木 賢治)




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