2009.12.21

国際ビジネス、語学のプロフェッショナルハウスSIA

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SIA評論:近代科学の発達と歴史の流転:新年に思う

SIAでは2010年以降を展望し、会員に対して世界動向分析、予測を行い情報提供を行なっています。SIA2010年のキーワードは「西進」です。日本の長い歴史は国内的には「東進」であり、明治維新以降も実質は米国へ米国へと向かい、特に戦後は米国越しに西洋、アジア、世界を見て来ました。今後、特に経済的にはますます「西進」が進み、その対応が成否を決すると考えています。

さて皆さんのご参考に今回も一般公開でSIA評論「近代科学の発達と歴史の流転:新年に思う」を送ります。ご意見、ご感想はSIA迄どうぞ。(ただし質問受付、回答は会員限定ですので、その点は了解下さい。) 来年のSIA評論定期購読ご希望の方は、SIA事務局まで連絡下さい。

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091215SIA評論:近代科学の発達と歴史の流転:新年に思う

人生何であれ、学業、ビジネスを問わずこれまでの経験を整理し、その中から反省点、未来へのヒントを見出す事は重要である。しかし、日常生活の惰性と煩雑さにまぎれて中々出来ないのが常である。

このため古来より、年に一度は過ぎし年を振り返り新しい年を考えさせるために新年の儀式を設け、今後を考える機会を与えて来たのだと思う。私の様な、ものぐさな人間でもさすがに年末年始を迎えると反省しきりである。いや考えてみると、ものぐさだからこそ反省しきりなのである。

新年を迎え、いよいよ2010年。新年とは新しい年の生まれ、新生である。このため近代科学の進展が私達を何処に連れて行こうとしているのか、ふと考えた。ここ百年、二百年の自然科学の進歩、発展は目覚ましい。この五十年を見ても医療の発達は目覚ましく高齢化社会をもたらした。更に目覚ましい進歩を遂げているのが生殖医療の分野である。生殖医療は果たして地球誕生以来続く地上の生命の一存在としての人類に幸せをもたらすのか、はたまたパンドラの箱(ギリシャ神話で語られる決して開けてはならない悲劇を招くゼウスの贈り物)となるのか? その活用と運用に掛かっているとは思いつつも解らない。

さてこの二十年に目を転じてみれば、世紀を跨ぐ20世紀末から21世紀初頭の二十年、情報通信技術の進歩とそのインフラの充実は実に目覚ましい。この20年何よりも目覚しいのはパソコンとインターネットの機能向上と爆発的普及とその通信を支えるインフラの充実である。

この変化が実質的に資本主義制度の自らの利益を求める個人、民間企業の経済活動、活力によって生み出されて来た事に更に驚かされる。

もっとも現在私達がインターネット呼ぶ物のスタートは、1960年に生まれたタイムシェアリングに端を発し、学術目的で開発が進み、又一説によると核戦争時の通信確保のために生まれたと言われている。1994年7月アメリカ・タイム誌が「インターネットは核攻撃下でのコミュニケーションの生き残りを想定して開発された」という記事を掲載し、世に衝撃を与えた。その論拠はインターネットの前身といわれるARPANET(アーパネットは、1969年アメリカ国防総省の国防高等研究計画局(Advanced Research Project Agency:略称ARPA)の指揮・統制の行動科学研究部門IPTO(Information Processing Techniques Office:情報処理技術室)の指揮の下構築された研究、調査を目的としれたコンピュータネットワーク)にある。その構築時の責任者であったロバート・テイラーはタイム誌に「記事は事実誤認である」と正式な抗議を行ったと言われるが、「その後アーパネットは核戦争時のための軍事ネットであるという俗説が流布するようになった」とウイキペディアは伝えている。(一部ウイキペディアを修正の上引用)

わずか50年の歴史に過ぎないが、その真偽の程は不明な部分も多い。私自身も1970年代末、米国カリフォルニア勤務時代タイムシェアリングシステムを使い現地法人のコンピュータ化を推し進めた経験があるが、この辺の経緯については情報が錯綜しいま一つ解らない。斬新な発想、革新的技術はこれまでの多くの歴史的事例が語る様に、当初は幾人かの天才の頭脳に生まれ、偶然も重なり育つ事が多い。後世振り返り見ると最もらしい話に包まれ繁栄の陰に隠されてしまうのが世の常である。

当初学術、軍事主導で生まれて来た物かも知れないが、1988年には商用インターネットが始まり、その後の急激な普及と拡大、又それを支えて来た技術革新と積極的な民間インフラ投資は正に驚きであり、後世歴史上高く評価されるであろう。

この情報通信技術の進歩と普及が無ければ、現在私の経営するSIAの業務(国際ビジネスの支援業務:各国言語翻訳、通訳、教育、ビジネス相談)も成り立たない。この技術のお蔭で全国津々浦々の依頼主に対応でき、大学を例にとれば東京大学、早稲田大学、西は鹿児島大学に至る論文英訳、校正の仕事を行い、多くの企業の要望に応える事が出来ている。この文章を読まれる方の多くも同様に、現在ではインターネット、パソコンといった現在の情報通信技術無くしては現代生活は送れず、違ったものとなっていると思う。

このインターネット、パソコンといった情報通信技術が私達をどういった世界に連れて行くか最近思わず考える事態に直面した。どうも我々を未知の未来へと誘っているのではなく、「人類が文字文明を発達させ、普及し、社会の構成員が読み書きを身に付ける以前の原初的な古代的な世界へと導いている」のではと思い至った。

かっては、長年に渡り人類は直接向い合い、その肉声を聞き表情を見ながら意思疎通を図って来た。肉声が届き、直接顔を合わせ共同作業、生活を行なう集団の中で生活して来た。過去二千年近年に至るまで年々、文字の発達により時と空間を越えた意思疎通が可能となり直接対面した肉声を通じた意思疎通の重要性が相対的に低下し続けて来たのではなかったか?

ところが最近の情報通信技術の発達は、人類が文字文明誕生以前から長年依存して来た対面肉声でのコミュニケーションの重要性を復活させているのである。対面肉声による意思疎通は人類進化の長年の本能、習性、習慣に依存しているだけに実に力強いものがあり、一気に過去二千年に及び人類の歴史をある一面で過去に遡らせる側面を持つのではないかと思う。この結果、一層歴史に学び、古典の知恵に学ぶ必要性が増す時代と思っている。

新年元旦も紀元も歴史的に世界各地、各文化圏で違い西暦2010年も各々以下の様になる。

西暦 2010年 イエス・キリストの生誕に基づく年号、生まれた年を元年とした事になっているが、実際の記録事跡を調べると紀元前4年前後に生まれ、12月25日ではなかったといわれる。

ユダヤ暦 5770年 神が天地を創造した年を元年とする。

イスラム暦 1431年 ムハンマドがメッカからメディナに移住(ヒジュラ 聖遷)した年を元年とする。

仏暦 2553年 釈迦が亡くなった年が紀元。その死を「完全なる涅槃」と考えるため。

皇紀 2670年 日本の初代天皇・神武の即位した年を元年。零戦は1940年、紀元2600年の呼称から来ている。

檀紀 4343年 朝鮮民族の建国者・檀君の即位した年を元年とする。

主体暦 99年 北朝鮮における暦法で、金日成の生まれた西暦1912年を元年とする。

しかし、新年が新生である点では共通する。このため多くの文明は冬至の日、又は翌日を新年とするか、春の訪れを新年として来た。因みに日本の節分は平均気温が一番低い日、立春はその翌日である。日本が西暦を採用して後もこの言葉はそのまま残り、元旦(一月一日)を新春と未だに表現している。洋の東西、文明を超えていつの世も新しい年の幸と躍進を願い、決意を込めて祝うのである。2009年12月22日は冬至、23日は天皇誕生日、24日はクリスマスイブである。
(091215SIA評論:近代科学の発達と歴史の流転、新年に思う。SIA佐々木 無断転載禁止)
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佐々木 賢治
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