2010.09.27

100921-SIA評論「敵を知り己を知れば百戦危うからず」その三の? 外交編:尖閣諸島沖中国漁船船長逮捕

本来この言葉「敵を知り己を知れば百戦危うからず」の真髄を我々一般市民も日常生活の中で経験することと思うが、この言葉をより痛切に実感するのは集団と集団の鬩ぎあい(せめぎあい)である。国家の問題である。

外交問題:尖閣諸島沖中国漁船船長逮捕
9月7日、中国のトロール漁船が沖縄県石垣海上保安部の巡視船に衝突し、8日未明中国人船長が公務執行妨害の疑いで逮捕された。改めて尖閣諸島問題が脚光を浴び、その後の中国の騒々しい外交圧力に大方の日本人が驚き、日本社会の領土問題、外交問題に対する無関心さが白日の下に曝されている感がある。

前原外相は9月21日ニューヨークで「尖閣諸島は日本固有の領土であり、領土問題は存在しない。」、拘置中の船長への対応については、「日本の国内法にのっとりい粛々と対応するだけ」と発言。方や温家宝首相は「無条件で即時釈放」を日本政府に求め、「釈放されなければ、中国は更なる処置をとる」と述べている。両首脳共に国連総会出席のためニューヨーク滞在中で国連の場での応酬も生れるかもしれない。

「敵を知り己を知れば百戦危うからず」の言葉で有名な孫子は中国の書であるが、インドで生まれたとされる仏教がインドでは衰退し、儒教の祖、孔子(前551-前479)が近年中国で排撃されて来た様に、偉大な思想は必ずしもその生誕の地で評価され、伝えられるものではない。孫子の母国、中国でも孫子の真髄が理解され、現代に生かされているかとなると実に疑問に思っていたが、一連の中国政府の対応、言動を見ているとその辺が垣間見えるので面白い。中国政府の恫喝的外交言辞、圧力は中国政府の外交下手の証である。

恫喝的言動を中国は効果的と考え行なっているのであろう。日本は恫喝に屈する国と看做されている事になる。この現状に対する日本のマスコミ、国民の反応も合わせ見ると、中国は実にタイミング良く中国の政治意識、外交の本質を日本国民に垣間見せた事になる。

弱いと見ると徹底的に恫喝し、資源がある近隣領域は全て自国の生命線として軍事力を含めあらゆる手段を用いて独占を図っている様に見える。日本にとっては尖閣諸島が良き事例であり、南沙(なんさ)諸島(しょとう)(ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイ)、西沙(せいさ)諸島(しょとう)(ベトナム)といわれる地域でも周辺諸国と領土紛争を抱え、インド、ベトナム、フィリンピン、その他周辺諸国の中国への警戒心は強まっている。国内的にも民主化問題で揉めている内モンゴル自治区、チベット自治区、新疆ウイグル自治区は何れも現中国政権にとっては資源問題でもある。中国はこういった近隣諸国との領土問題を抱える地域や、国内自治区を核心的利害地域と見なしている。

こういった中やはり日本は国として他国の恫喝に屈しない備えが必要である。そのための必要要素は国としての強い意思と、民主主義国家としての国民の団結である。北朝鮮や中国といった一党独裁の軍国主義に基づく軍事力優先主義の国家が周辺諸国に未だに存在する中、軍事的備えも必要となろう。中国の最近の対応を見ると、中国の流儀を研究し、彼等の思考法で対処する事も必要である。(?、?に続く)
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佐々木 賢治
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