2013.02.21

昨日2013年2月20日SIA評論購読者に送付しましたSIA評論2013年2月20日号の一部、及び見出しを参考に送ります。 SIA評論は1990年代後半より電子メールで配信している評論です。講読ご希望の方はSIAまで連絡下さい。

130220-SIA評論:不思議な世界:国際化の現実と激動する変化に動揺する日本社会

日ロ関係と北方領土
今朝、2月20日午前、森元首相が安倍首相の親書を携え、ロシアに発った。現地時間2月21日プーチンロシア大統領と会談予定である。私が名古屋大学の教養部自治会学生大会で北方領土返還要求演説を行って既に45年となる。

私がこの演説を行なったのは1968年の秋。当時、1970年安保を前にして左翼運動が高まりを見せていた時代である。1968年8月のソ連軍チェコスロバキア侵入とベトナム戦争、沖縄と北方領土について学生大会で論じた。豊田講堂で開かれた学生大会では講堂内左右から激しいヤジ、非難を浴びる中、唯一人50分近く演説をぶった事もある。左右からヤジが飛んで来たが、物が飛んでくる事は無かった。左右から飛んでくるヤジは右派と左派からのヤジではない。会場を埋めていた千人ほどの学生の内、ヤジを飛ばしていたのは共産党系学生(民青:日本民主青年同盟)、新左翼系学生であったが、その場にいたその他学生、俗にいうノンポリ一般学生も含め心情的にこの両者の何れかに近い考えを持っていた。

時代の変遷:プラハの春、ベルリンの壁崩壊、アラブの春、中国の民主化
プラハの春と謳われた(省略)民主化運動は1968年(省略)・・・(省略)このためベルリンの壁崩壊(1989年11月10日)までに20年を要した(省略)しかしわずか20年である。

(省略)このベルリンの壁崩壊は実態から見れば単なる象徴的な現象に過ぎないが、世界の流れは一気に変わり1年を経ずして東西ドイツの統一(省略)・・・変化が表面化すると瞬時に歴史は変化するのである。

1968年当時(省略)・・・東ドイツ、東欧諸国を例示し、その知識をヒケラカシながら北方領土返還の不可能を説く輩の多さに辟易した(省略)彼らには共産主義制度の持つ、非人間性と不合理、社会制度上の矛盾に気付く能力に欠け(省略)・・・

行き過ぎた中国人民解放軍:迅速な対応を強める米国と鈍感な日本

極東の地政学的変化と日本外交:前例に学べ
日本を取巻く極東の地政学的要因(省略)・・・前例がある。(省略)・・・国連は、日本の戦後の憧れが哀れなほど不平等な社会(省略)・・・実にマカ摩訶不思議な世界である。・・・(省略)しかしその改正には多大な努力と時間を要した(省略)・・・空疎な平和、文化、友好を語るばかりで(省略)・・・厳しい国際社会の現実と、条約改正に至る事跡を教えて来なかった日本の戦後教育にも現在日本社会の病根の一因がある。(130220佐々木賢治)
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2013.01.22

130122-SIA情報:130121-SIA評論:アルジェリア、国際化の現実と動揺する日本社会:ブログ版

お早うございます。SIAの佐々木です。先ず、SIAの業務案内から、本日は特急処理の翻訳は、混雑していますので顧問先企業を除き、お受けできませんので了解下さい。通常の翻訳、その他業務は通常通りです。

(今朝メールで4桁の方々に送信した物をブログに掲載します。SIA情報送信希望の方はSIA迄、住所、電話番号、氏名明記の上連絡下さい。年会費2千円です。)

アルジェリアテロ事件について、その社会性を考慮し、SIAと関係のある皆様限定で公開無料配信します。このテロ事件については1月19日第811回SIA国際フォーラム、国際コミュニケーション講座でも取り上げています。ただし第三者への転送は有料購読者を除き禁止です。この記事は、ある雑誌社に1月21日午後6時前、有料読者に午後8時53分配信した記事にカラーで着色した物です。読み易くするためPDFも添付して置きました。

ブログ版をご覧お方、個人使用のみの許可ですので引用、第三者への送信はこの頁の記載内容も含め、SIA佐々木の文書による了解無き場合は禁止です。SIA評論:有料電子メール配信評論:年間購読料6,300円:申込先SIA)




130121-SIA評論:アルジェリア、国際化の現実と動揺する日本社会

アルジェリアテロ事件の犠牲者:国際社会の一断面
今回は、1月21日午後3時現在の情報に基づきアルジェリアテロ事件の犠牲者と国際化により直結する日本社会と世界各地、国際問題について意見を纏める。今回の国際テロ事件、日本関係では日揮関係者が巻き込まれ、複数の日本人の犠牲も伝えられている。今回のこれまでの報道から見て、相当数の日本人犠牲者が生まれた事は間違いが無い。先ずは、その方々に対し黙祷である。

今後の課題はこういった事態にどう備えるかである。人と人、社会と社会、国と国、それぞれに自らの利益を優先する。理の当然である。その中で如何に人の輪を広げ、人の和を維持し、社会を安定させ協調して行くか? 国々の対立を無くし、友好関係を作って行くか?

こういった具体的な諸策となると、戦後日本を風靡した日本の平和主義者は実に心許無い存在であった。平和を願い唱えるだけで平和と繁栄が訪れるのであれば、事は簡単である。今回その国の国民がアルジェリアテロの対象となった英国、フランス、米国、日本といった国々の政府、マスコミのこの事件に対する対応を私なりに注目して見て来た。その対応振りにおいて米国と日本の対応がやはり両極にあり、日本社会の一側面を見る上で今後の参考となる。

記者会見、マスコミ報道に見る各国政府対応の相違
米国の対応は、クリントン国務長官や報道担当官の記者会見を何度か見たが、記者会見の時点に置ける情報に基づき、表明される事、公表できる事できない事が明確に示され、かつ内部的に掌握している情報について含みを持たせる発言であった。

片や日本の菅官房長官や安倍首相の発言にはそういった含みが無く、アルジェリアテロ襲撃犯の一味がこういった記者会見を追い続ける組織力と能力があれば、すっかり手の内が読まれる記者会見であった。正直なのではなく、無知であり、この問題に対する当事者意識の欠如に原因があると私は危惧している。他の英国、フランス、その他諸国は相対的に日本に近い対応発言が目立った。

ただし、米国と日本の記者会見は私自身が直接現地ニュースメディアの記者会見を見ているが、英国、フランスについては日本のメディアを通じた情報のため各国関係者の発言が、日本マスメディアにより知らず知らずの内に日本政府関係者の日本的な発言に共通する部分が誇張され報道されている可能性もある。日本のマスメディア情報に頼らざるを得ない、現地の直接情報入手が困難な我々は、現地のマスメディア情報や記者会見報道であってもこの辺を注意し分析する必要がある。特にフランスは今回の事件に名指しされた当事国であり、英国、ノルウェーもアルジェリアには歴史的にも、ガス田の採掘でも深く関わりを持っているだけに日本メディアの報道に基づく各国の対応振りについては、若干疑問の余地がある。

何れにしても日米両政府の1月16日に発生した今回のテロ事件への記者会見での対応の相違は、現在の日本政府の国際化への対応不足、ひいては日本社会、マスメディアの対応不足を如実に表している。当事者意識に満ちた米国、当事者意識欠如の日本。この背景を、私の直接経験した時代状況を描写しつつ分析する。

日米両国の相違:その背景と経験的時代状況
私が始めて海外勤務に着任したのは1977年6月。東洋水産の米国現地法人マルチャン・インクであった。それまでも東洋水産本社で企画段階の米国食品会社キャンベルスープとの合弁事業に関わり経営計画、収益見通を作成していたが、羽田を発ち、ロスアンジェルス空港に降り立ったのが初の外国経験。その後様々な経緯はあったが米国マルチャン・インクの軌道に乗るのを見届け、1982年8月から米国中西部のノートルダム大学、シカゴ大学の両大学院で経営学を学び、卒業後米国ニュージャージ州のジョンソン・アンド・ジョンソンの医薬品部門に勤務。日興證券国際金融部勤務のため帰国したのが1986年3月30日。

1973年の第一次オイルショックは日本で社会人1年目の営業部員、1979年の第二次オイルショックは米国勤務中のことである。その米国は、ベトナム戦争敗戦の後遺症を患っていた。個々の戦術上の敗北は1961年のキューバ侵攻作戦(ピッグス湾)を初め米国も経験していたが、米国歴史上実質的に初めての敗戦であっただけにその衝撃は強く、ベトナム帰還兵に対する米国社会の対応を含め垣間見る事ができた。1970年代後半-1980年代初頭に私が米国カリフォルニアで遭遇し議論した大学院生達はキューバ危機も含め、ベトナム戦争、米国史そのものに対して懐疑的な者が多かった。

当時の米国社会は、肉薄して仔細に観察すれば、戦後の日本社会との比較で大変参考になる面があった。「勝てば官軍、負ければ賊軍」とは世の東西、時代を超えた真実である事を実感したものである。この辺の経験の一部は、地元経済紙、中部経済にビジネス面に限定し連載した事があるが、他は未公表である。

米国のDNA
基本的なところで米国社会には戦後日本と大きな違いがある。事の細かい経緯はさて置き、彼らの先祖は米国原住民、奴隷解放宣言以前の黒人を除き、何れも自らの意思で米国に新天地を求めて来た人々であり、その末裔である。これが米国社会のDNAとなっている。自らは自らの力で守る。私がよく耳にした言葉は「It’s my job.」、「それは私の仕事だ」と言った意味合いである。「自らは何もせず、人の助けを期待する」というのは病人、子供、高齢者といった弱者を除き許されない行為である。自立した人間として人の好意を期待する行為は許されない。それは女性においてもしかりであり、ある意味で米国女性のケナゲサに感動したものである。それを支える理念、思想が、平等、自由主義であり、人間の尊厳、人権である。

事実、英国からの独立も独立戦争で勝ち取り、黒人達も独立宣言、憲法で謳われた平等、人権を南北戦争最中の1862年9月のリンカーンの奴隷解放宣言で手にしたとは言え、それを具体化し、現実のものとするには百年を経た公民権運動による戦いが必要であったのである。

日本の傾向
お蔭様と言う表現が日本社会を象徴的に現している。この表現自体は英語でも「I owe you」とよく使われるが、実質的意味は異なる。日本では「慎み、貢献し、努力をすればやがて周りに救われる」といった意味合いである。この違いを象徴するのが米国施政権下に作られた日本国憲法、その九条である。米国憲法は個人が自ら銃火器所有し自らの生命財産を守る事を保障している。銃器所持制限に反対の声が強い一因である。

第二次世界大戦直後の戦勝国各国間の思惑、国際情勢はあったものの、九条を主導した米国人自身が「個人にすら天与と見なされている自衛権を深く理解していた」事は間違いない。その米国が外国軍占領下にある日本に強制した憲法改正である。この矛盾に気付かない日本社会が存在する事は彼らにとって信じられない事である。国として自らの生命財産を守る自発性の欠如が、当事者意識の欠如を生み出している。

法外な要求、無理難題には断固たる対処を要求される国際社会
21世紀における国際化とは地球規模での経済の一体化である。現在の国際化は経済に主導される国際化である。国や国境の消滅ではない。国や国境を残しつつ、地球規模での経済の一体化が進めば、国際的犯罪も頻発し、国際的な経済的利害対立も日常化する。国際経済、ビジネスという同じ一つの丸い土俵上に考え方も、好みも、文化、歴史認識を異にする人々が、経済的合理性、利害を唯一の交差点として集う社会である。

回りを見回し考察すれば対立の芽はふんだんにある。この状況を利用し宗教、民族主義者が過激な行動に走る危険性が多分にある事を我々は自覚し備える必要がある。各地域社会の反体制派にとって国際社会は、体制派に一矢を報い、自らの主張を世界に訴える最高の舞台を提供するからである。これに対して当事国や地域社会体制派は他国の要請に配慮する事無く断固たる制圧を下す事が多い。今回の事件はまさにその一例である。こういった状況を踏まえると、1977年ダッカ日航機ハイジャック事件の際に福田首相が言ったとされる「人命は地球より重い」という言葉は意味を成さない。この言葉は、日本の施政権下で拉致された北朝鮮拉致被害者、及びその家族へのこれまでの対応を見る限り日本においても既に死語となって久しく、言葉の有効性を失っている事を我々は自覚する必要がある。(130121佐々木賢治)
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2013.01.02

謹賀新年、日の出
新年皆さん如何お過ごしですか? 元旦、2日の本日もSIAカンボジアミッションの後方支援・カンボジア関係者への依頼と指示、米国大学院留学志望者の指導(6日迄集中講座開講中)、その他依頼を受けている学術関係英語講演日本語訳の校正作業を行いました。さすがにこの二日間は企業関係の緊急依頼はありませんでした。以下、新年のSIA評論の一部一般公開です。


130102-SIA評論:2年,3年先,10年先を見通す評論を目指して
元旦のNHKスペシャル「2013年、激変する世界」の困った無知な発言


発行時点で、着目される事無く、数年を経てその真価が発揮される評論が、理想です。お蔭様で皆さん、購読者が増加しました。

SIA評論が真価、皆さんの鑑識眼に適う物であるか否か、評価戴くため2010年12月18日-2011年11月24日、12回シリーズの「2011-2020年の世界と日本」を添付送信します。 (一般送信のため添付しないため、一部分を引用) 

尚、その前に一言:元旦のNHKスペシャル「2013年、激変する世界」の困った無知な発言

元旦午後9:05-10:20のNHKスペシャル「2013年、激変する世界、日本はどう向き合うか」。こういった新聞、テレビの年末年始企画は新鮮味も無ければ、将来を見通す歴史予見能力も無いので、中高校時代以降は余り真剣には見ていない。ただ、マスメディアがどう伝え、世論がそれによりどう影響されるかの参考資料として見ている。2013年秋からジャーナリズムについて大学で教える事にもなっているので見た。しかし、この番組中の「中国、韓国、北朝鮮との歴史認識問題」に付いてのある経済人の発言が気になった。

ローソン社長、新浪剛史氏の発言である。新浪氏の「ドイツに比して日本の第二次世界大戦、戦前の反省の無さを指摘」は実に誤った発言である。この発言には、さすがに、岡本行夫氏が即座に「ドイツは国家としては反省していない。日本は国家賠償を行なって来たが、ドイツは一切していない」と指摘された。問題はその後である。

その指摘に気付かずか、意図的に無視してか、何れにせよ無知に基づき同じ論点で話し続けた新浪氏。単なる一企業とトップというだけでなく、経済同友会副会長である事が、日本の企業人の常識欠如を証明している。実に、嘆かわしい現状である。こういった発言が、事実を指摘されても尚繰り返されている所に、日本社会の問題があり、一部経済人の経済人の問題点を証明している。(以上ご参考)

1012-1111-SIA評論「2011-2020年の世界と日本 第1-12回」

101218-SIA評論「2011-2020年の世界と日本 第一回:明日への指針と展望」:21世紀に入り、早くも10年が経過した。この10年、21世紀はアジアの世紀である事を証明した10年であった。アジア諸国、特にアジアの人口大国中国、インド、インドネシアの存在感が強まった10年であった。

110220-SIA評論「2011-2020年の世界と日本 第三回:激変する世界と歴史の流れ」

激変する世界と歴史の流れ:必要な歴史観と信念
(以下その一部引用)
:理念と現実の乖離が目立つ中国社会の実態「国家独占資本主義」:中国に対する日本社会、日本政府の混乱は「中国の現在の国家体制を共産主義と見るか、資本主義と見るか?」の混乱にある。**(省略)*
中国はかって共産主義者が批判して来た「国家独占資本主義」の状態にある。***(省略)***中国、北朝鮮の我田引水の共産主義者的見解から見ると、「資本主義は必然的にその競争から独占へと向かい、その醜悪なる究極的形態が国家独占資本主義である。資本家階級に生産手段も思想の自由も奪われた人民は民主的とされる手段によって改革を図る事は不可能である。」となる。***(省略)***皮肉にもマルクス、エンゲルスの信奉者が唱えて来た「資本主義国家の帝国主義化、帝国主義戦争の勃発は不可避」という言葉通りの形態を皮肉な事に両国は示し始めている。***(省略)***
第二次世界大戦後共産主義独裁政権を樹立以降日本の軍国主義化批判を展開して来た両国は自らの価値観、軍事最優先主義を日本に投影して語っていたに過ぎない。今回の中国、北朝鮮の新指導者が何れもほぼ同時期(10月18日習 近平氏、9月28日金 正恩氏)に軍の要職についた事実がこの事を明確に語っている。軍国主義国家(軍事最優先主義国家)では国内的に軍事最優先主義が浸透している。このため指導者は単なる象徴としてではなく、実務的にも軍のトップに立ち、軍を掌握せざるを得ないのである。

ここで注意願いたいのは、現在の国家独占資本主義を推し進め、軍国主義、覇権拡大・拡張主義を唱えているのは中国の国民でもなければ北朝鮮の国民でもなく、「権力と富を独占する一部独裁者とその周りで恩恵を受けている人々である」事である。現在の中国国民や北朝鮮国民の大多数は、本人達にその自覚があるか否かはさて置き、その被害者であるに過ぎない。今日本として重要な対処法は、彼ら両国民の置かれた悲惨な現実を理解し、自信を持って中国、北朝鮮に対処する事である。マルクス、エンゲルウスが共産党宣言で呼びかけ、その後長年に渡り世界の若者の正義感や理想主義を突き動かして来た様に「中国、特に北朝鮮の大多数の人民は国家独占資本主義の下、自らの生命を維持するために汲々とせざるを得ない状態」に置かれている。その維持のためのアヘンとして使われているのが愛国心である。このため日本は両国人民の本当の声を聞き対等な人間として彼等の自覚と成長を見守る事である。

110822-SIA評論「2011-2020年の世界と日本第9回:円高が示す日本の長所」
円高を活かせ:京浜工業地帯三位に転落しても進む東京一極集中に学ぶ海外進出

自己評価の難しさ:敵を知り己を知れば百戦危うからず

111124-SIA評論「2011-2020年の世界と日本 第12回:歴史的責任と決断」

先進国世界の現状:経済停滞、財政赤字、民主主義の問題点と強さ(省略)

日本のノウハウも技術もアジアで伸ばせ:アジアは今飛躍の時代を向かえ、多くの国々が資本、技術、ノウハウを求めている。技術、ノウハウは新しい伸び盛りの地域で最も進む。日本国内での技術、ノウハウの更なる進歩は余り期待できない。日本の技術、ノウハウが求められ今、アジアへ資本進出しその成長拡大の中で一層技術、ノウハウを磨き、多国籍企業としてのノウハウを更に蓄積する事がこの10年のみならず、半世紀を見据えた日本の国家戦力、経済戦略であると私は信じている。私事ながら、その思い出1994年にSIAを設立したが、未だ道半ばである。

追記:「不測の事態に備える覚悟、外交、防衛力の必要性」 ただ危惧すべきは日本の外交、国防、世界政治、軍事上の問題である。それが先月号で「ここに日本の新時代を切り開く道があり、日本社会の洞察力と生命力が試される事にもなる。しかし、そのためには自決心と自決を可能にする国民的覚悟と政治的覚悟、即ち防衛力の整備、及び国際社会での発言権の拡大は必要不可欠である。」と述べた理由であるが、それについては又の機会に言及したい。(111124:佐々木賢治)
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以上、今年も宜しくお願いします。

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2012.08.16

120816-SIA情報を公開開示します。SIA評論講読(年会費6,300円)ご希望の方はSIAまで申込み下さい。

8月18日開催SIA公開講座:歴史特集(参加費各2千円:要予約)
10時-「昭和天皇ヒロヒト、FD・ルーズベルト」英文原書読解
12時- 「歴史記録に見る日英関係とシンガポール陥落」
13時- 第792回SIA国際フォーラム「因果関係で見る第一次、第二次世界大戦とアジア、アフリカの植民地独立:インド独立とパール判事」 講師 Mr. Abhilekh Thakur, 司会佐々木
15時- SIA時事英語討論「第二次世界大戦と植民地解放」

120816-SIA情報:聞くに語らず語るに落ちる困った議論、「“五輪のコーチ”ってそんなに偉いの?「先生」に違和感」

産経新聞系のインターネット記事として、先日以下の記事を目にした。「全く困った議論をする人だ」が、私の第一印象でした。何とならば議論にならない自分の感情、判断の披瀝に過ぎないからです。「私は嫌いだと心を閉ざし、高言している人」には合理的な議論、反論、説得は通じ無いからです。

今まで活躍できなかった人が、平井伯昌・日本代表ヘッドコーチの指導により活躍したとしたら、「その活躍した選手よりも、その選手にとって平井コーチが偉い」のである。その選手が敬意を込めて先生と呼ぶ。一体何が悪いのか。

その記事の中に以下の引用がある。
”ある民放テレビ局のスポーツプロデューサーが途方に暮れていた。  「五輪の独り勝ちですよ。ま、僕らも見ちゃってますけどね」。ロンドン五輪は民放がボロボロ状態で、ほぼ“垂れ流し”のNHK五輪中継が軒並み高視聴率。日本人の五輪好き、極まれりだ。”

昔からの庶民の知恵、格言に「聞くに語らず、語るに落ちる」という言葉がある。このテレビのプロデューサーは、垂れ流しのNHKの五輪中継に負けるほど、「如何に自分達の日頃の番組がいい加減な番組」であるかを語っているに過ぎない。

この記事は、産経新聞特別記者・清水満と署名入りの記事であるが、「ゆえに…。今回は少々鼻についてしまった。気のせいですかね?」と締めくくっているが、少々ではなく実に鼻持ちならない記事である。他のテレビ、新聞のマスメディア関係者が、こういった記事をどの様に見ているか実に気になる。ご意見があれば、是非聞かせて戴きたいものである。よく多くの二流、三流のマスメディアが一部のみを引用し、悪し様に罵る流儀は取りたくないので、以下その全文を引用して置きます。

その前に、如何にコーチが重要であるか語る言葉に、皆さんご存知の名伯楽という言葉があるので、伯楽を以下引用して置きます。日本語現代語訳の欲しい方はSIAまで連絡下さい。(佐々木 賢治筆)


伯楽識千里馬
世有伯楽、然後有千里馬。
千里馬常有。而伯楽不常有。
故雖有名馬、祇辱於奴隷人之手、
駢死於槽櫪之間、不以千里称也。
馬之千里者、一食或尽粟一石。
食馬者、不知其能千里而食也。
是馬也、雖有千里之能、食不飽、
力不足、才美不外見。
且欲与常馬等、不可得。
安求其能千里也。
策之不以其道。食之不能尽其材。
鳴之而不能通其意。
執策而臨之曰、天下無馬。
嗚呼、其真無馬邪、其真不知馬也。

*********************
“五輪のコーチ”ってそんなに偉いの?「先生」に違和感

 ある民放テレビ局のスポーツプロデューサーが途方に暮れていた。

 「五輪の独り勝ちですよ。ま、僕らも見ちゃってますけどね」。ロンドン五輪は民放がボロボロ状態で、ほぼ“垂れ流し”のNHK五輪中継が軒並み高視聴率。日本人の五輪好き、極まれりだ。

 ところで、勝手に気になった人がいる。あくまでもメディア露出での印象ですが。“そんなに偉いんだ〜”って思ったのが北島康介(29)らを育てたという平井伯昌・日本代表ヘッドコーチ(49)の存在。

 北島が100メートル平泳ぎで3連覇を逸した。「(レースでは)野性的になるというが今は考えちゃう。『人間』なんですよ」と分析。すごいと思ったが、何か皮肉っぽく聞こえた。どうやら“伏線”があったようだ。

 北島は北京五輪の後、新たな道を探すため単身米国に拠点を移して今回の大会に臨んだ。つまり恩師の下を離れた。聞くところによるとソレが面白くなかったらしい!?

 北島を破ったファンデルバーグ(南ア)に対しては「北島の泳ぎをマネしてうまくなったね」と。実は、わざわざ東京までやってきて平井コーチの“教え”を受けている。これこそ平井コーチの偉業である。ところが、うがった見方かもしれないが、言外に匂う“俺から離れなかったら”にも聞こえたのは気のせいかな?

 不振を極めた寺川綾(27)が、100メートル背泳ぎで初の銅メダルを獲得。北京で代表から漏れた後、平井コーチに師事して復活劇を遂げたのは敬服するが「平井“先生”の顔が浮かんだ」という言葉には「?」

 この世界ではコーチを“先生”と呼ぶ習慣があるようだが、内部ならいざ知らず、世間向けにこの呼称を発信するのは違和感がある。一般社会では顔をしかめると思うが、教育すべきでは。“先生”と呼ばれて喜ぶのは政治家諸氏か、成り上がり? 普通にコーチでいいでしょう。やはり“偉い”んでしょうか。

 あまたの選手を育て、才能、資質を見極め開花させる眼力は抜けている者も多い。一般的にアスリート社会での指導者の役割は大きいが、やり遂げるのは選手であり、コーチは脇役ではないか。

 ゆえに…。今回は少々鼻についてしまった。気のせいですかね? (産経新聞特別記者・清水満)
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上記文章が、マスメディア批判も込めた自己批判を込めた逆説的文章かとも思い何度も読み返しましたが、そうとは取れません。皆さんはどの様に理解されますか?

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2012.08.14

オリンピック総評「金メダル数誤算の原因:柔道と体操」、
「着目した日本人の活躍:井村雅代中国チームコーチと国内マイナー競技選手」


自らは何ら努力する事無く、無責任な議論をする事を常々戒めとしていますが、「オリンピックに思う」と題し少し筆を遊ばせて来たので、総評を行い締めくくります。


ロンドンオリンピックの金メダル目標達成度合い考査を各競技団体について行えば、責任は柔道と体操にある。柔道、体操でそれぞれ三つずつ金を上積みしていたら13個の金となり、目標の15個にかなり近い数字となる。残念ながら柔道、体操の不信で目標の半分にも達しなかった。その不振の要因についてはSIA評論で7月31日体操、8月1日柔道について指摘(以下引用)していますので参考に願います。


もし、柔道、体操が関係者想定どおりの活躍であれば、ロンドンでの金メダル数ランキングで米中英露に続く、5大国の一つとなる。以下にランキングを表示していますのでご覧戴きたい。(韓国を長年注目して観察している私としては、その狭隘なナショナリズムと表向きの反日姿勢については韓国の今後のために指摘したい事は多々あるが、ロンドンの競技実績については評価に値する。)

私が一番着目したロンドンオリンピックでの日本人の活躍は「女子シンクロナイズドスイミングで中国を躍進させた井村雅代さん」と「日本国内の人気ではマイナーとされる競技関係者」である。井村さんの国境を越えた活躍は、今後の日本のコーチ像を大きく変えるきっかけとなればと願っているが、差し当たり可能であれば日本チームの建て直しに手腕を発揮戴きたいものです。

ボクシング、レスリングを初め、私を含め多くの門外漢には、予想外の大活躍をした競技が多数あった。これは女子サッカーの副次効果であるかも知れない。国際大会での活躍が如何に競技普及のために重要であるか実証した女子サッカーの2011年7月17日の世界大会での優勝。こういった実例があると国内的には人気の乏しいマイナー競技の関係者にとっても大変な励みとなる。各選手も単に自分自身の名誉と名声だけではない、その競技への愛着と関係者への感謝を示す絶好の機会である。

華やかな桧舞台での活躍の裏では、手弁当、交通費持ち出しで競技者を支え指導している各関係者、練習場所、試合会場確保等厳しい競技環境の中お互い支え合いながら切磋琢磨している競技者。

「花を愛でる時、その花を育てた人を思う人は少ないと言われているが、本当に花を知る人はその花を育てた人を思う」とは、私の恩師の言葉です。スポーツだけに留まらず各分野、各業界、各研究分野で全く同様な事が言えます。それぞれの分野で人知れず努力されている皆さんの活躍と健闘を祈ります。

獲得メダルランキング
順位 国名 金メダル 銀メダル 銅メダル 合計
1 米国 46 29 29 104
2 中国 38 27 22 87
3 英国 29 17 19 65
4 ロシア 24 25 33 82
5 韓国 13 8 7 28

SIA評論バックナンバー引用:

120801追伸: 120731-SIA評論:オリンピックに思う

世界のレベルが上がり「日本柔道」、「ヨーロッパ柔道」といった差を感じなくなりました。個人差を感じるだけです。諸外国の選手にも日本で言う正統派の選手が増え、試合態度も日本選手よりも素晴らしい選手が増えています。国として柔道のメダルを初めて手にする国の選手も多く、それだけ、柔道が世界的に認知された事になります。


同時に「日本の柔道関係者は考え方を見直す必要があるのでは」と素人ながら考えさせられる事例を多く目にしました。金メダルは取ったものの、柔道女子57キロ級の松本薫選手の決勝の試合をテレビで観戦していて「試合中あれほどコーチの指示を仰いでいては、相手が競技中の相手選手の心理的間隙を付ける選手であれば危ない」と危惧しました。

120731-SIA情報:オリンピックに思う、

内村航平選手の「最初、電光掲示板に4位と掲示されて、言葉も出なかった。今まで何をやってきたのだろうという思いが込み上げた。4位でも2位でも、僕はあまり変わらなかったと思う」の発言。この発言はない。金に拘りがある余りの発言と思うが、各国選手、各選手のことを考えれば、自らの思いは別として発言してはならない言葉である。大変酷な言い方ではあるが、今回の体操男子の前評判と結果はこういった発言に表れた「態度」にあると思う。
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以上。佐々木

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